消費者がかわらなきゃ!!

No.1  グリーン電力基金

 各電力会社は2000年秋からグリーン電力基金を始めました。お客さま(電気使用者のこと:電力会社ではこう呼びます)からの1口500/月の基金とその同額の電力会社からの拠出金を原資に公共用太陽光発電と事業用風力発電の運営・事業者に助成を行う仕組みです。マンション住まいの我が家では太陽光発電は設置できないのでせめて500円と思って募集開始時から加入しました。

 1年と少したって、事業の報告がきました。平成12年度末の加入者は234口、拠出金は18万円、四国電力からの拠出金は初年度ということもあって180万円、香川県の太陽光発電設備に99万円、愛媛県の風力発電設備に99万円の助成をしたそうです。

 平成13531日現在の加入者は846口です。1年間フルに加入したとしても500万円です。微々たるものです。電力会社側としてはグリーン電力基金が飛躍的に伸びると困るでしょう。たとえば加入者側が1億円の拠出金となると同額の拠出金を出す必要があります。この自由化の時代に民間電力会社に負担を強いることで成り立つ制度が長続きするはずはありません。広まれば広まるほど負担が増える制度を電力会社側が積極的に宣伝普及させるとは思えません。全国集計でも49,427口、一般契約家庭の0.09です。

 太陽光発電にしても「家庭で余った分は電力会社が買い取りますよ」って制度になってますが、あの買取価格も電力会社側に不利な価格になっています。自然エネルギーはどうしても価格面で化石燃料に対抗できません。価格差をどう埋めるかが一番のポイントでしょう。

 太陽光も風力も燃料電池も技術的には完成しているそうですから、経済性=価格面をどうするかもっと考える必要があると思います。環境にこだわる一部の市民の力だけを当てにしていては爆発的な普及は望めません。

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