消費者がかわらなきゃ!!
No.9 明日、地球が滅びるとも、君は今日リンゴの木を植える
作家の故開高健さんは求められると色紙に明日、世界が滅びるとも、君は今日リンゴの木を植えると書いたそうです。瀬戸内寂聴さんの講演で聞き、同時期に石原慎太郎さんが日経エコロジーのいう雑誌に書いていました。絶望してはいけないという意味です。環境問題はこの言葉に集約されると思いました。
私たちの世代(昭和30年代生まれ)はインスタントラーメンを食べたり、添加物つきの食品を口にした最初の世代なので私たちの子供たちにアトピーとか喘息とかが増えたということを友人から聞いたことがあります。私たちの世代が使い捨てを始めました。私たちの親の世代、戦争を体験した世代は「もったいない」を体感できる世代だったでしょうが、私たちにとって「もったいない」は理論です。
私たちの世代が化石燃料の大量消費を始めました。つい数年前までは何の罪悪感もありませんでした。もちろん、排気ガスの健康面への悪影響は懸念ごとでしたが、公害問題は地域の問題でした。CO2の増加が温暖化につながり、やがては人類の滅亡につながるかもしれないなんて夢にも考えませんでした。
今回のアフガン戦争では戦争は最大の環境破壊と感じた人が多かったと思いますが、10年前の湾岸戦争のとき、イラク軍により石油設備が破壊され、原油にまみれた海鳥をみたとき、海鳥がかわいそうとは思いましたが、それが回り回って私たちの首をしめることになるという自覚はありませんでした。
地球サミット・リオ会議が開かれたのは1992年のことです。地球温暖化の影響が顕在化するのは私たちの子供たちの世代でしょう。私が生きてるうちは地球は大丈夫かなと思うと私たち高度成長期の世代は罪悪な世代だったのかなと反省ザルになります。
どんなに環境が悪化しても地球は大丈夫でしょう。危ないのは人間だけでしょう。「地球はこれから何年続くと思うか」と各方面の学者千人以上に聞いたら、85%以上の学者は「60〜70年しか続かない」と答えているそうです。そんな地球の姿はさびしい。
私たちにできることはリンゴの木を植えることだけですが、それでも木を植え続けなければ、と思います。