消費者がかわらなきゃ!!

No.8  「もったいない」「足るを知る」

 TVでは消費者の購買意欲を刺激すべく様々な製品のCMを流しています。現在の不況は消費者がモノを買わないせいだと、消費をあおっています。まず消費を増やさないと、モノが作れない→在庫がたまる→生産が伸びない→人が余る、と不況の土つぼサイクルに突入してしまいます。確かにサービス業ばかり増えても付加価値は増えないでしょう。

 「でも・・」これ以上何がほしいんでしょう。服は毎年毎年、新しい流行があるけどタンスの中には有り余るほど入っている(アフガンに寄付しました)。電化製品は部屋が狭くなるほどたくさんある。台所はキッチンになり、便所はトイレになり、エアコンはある、お湯は出る。昭和40年代まではサザエさんの世界だったのに・・。

 いくら新製品が出てもまだ使えると思うと新たに買いたいものなどほとんどありません。そうなると製造業が成り立たないから「消費者にお金を使わさないと」ということになりますが、不況と老後の不安からなかなか消費者の財布のひもは固い。

 という都市部の現実の一方で、田舎は過疎化がすすみ、農業や漁業は衰退の一途です。いくら田んぼがあっても米作りで生計を立てることはほとんど不可能です。農業後継者もいません。日本の食糧自給率は何パーセントでしょうか。日本が貧乏になって(なりそうです)、食糧の輸入がストップするとどんな事態になるんでしょうか。将来、食糧不足になったらとても米は作れそうもないからせめてイモでも作って自給しようかしら、と考えてしまいます。

 日本は農業国だったのにあれよあれよという間に都会に人が集まって農業は見捨てられてきました。でも、パソコンがなくても生きていけるけど食べ物がなくては生存できません。足を知る、もったいないを死語にする政策を続けてきたわけですが、ターニングポイントにさしかかっていると実感させられます。

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