豊島事件と産廃問題

No.37 アースディかがわin豊島2004  2004・6・4

 市民団体「豊島ネット」主催でここ数年毎年やっている、そして「今年が最後にな るかもしれない」と思いつつやっている(めんどうくさいよそ者が来ると思っている のか、島の人たちがのってくれないです)、アースデイかがわin豊島2004「豊島で考 えよう!未来あるくらし」を今年も開催した。

 
           <海からみた現場> 

 
           <現場見学開始> 

 害調停成立からまる4年目のこの日、豊島事件をもう一度ふり返り、ごいっしょ に「未来あるくらし」について考えませんか?

・新緑の豊島を歩く 甲生港から2キロ、唐櫃港から5キロの道程を、島の自然に囲まれてのんびり散策
・産廃現場見学 産廃の運び出しが続く現場と中間処理施設を見学後、住民手づくりの資料館を見学
・ため池 自然観察会 豊島の里山の池に生息する生物たちをそっとのぞいて見よう
・シュロ縄を作ろう シュロの繊維で編んだ丈夫なロープはガーデニングに最適
・パネル展示 徳島県上勝町のごみゼロ宣言、瀬戸内法改正、容器リサイクル法改正など
・未来の森の手入れ 下草刈りなど
・イチゴ狩り 豊島でとりくんでいるイチゴ栽培。初めての一般公開。1人500円〜
・その他 ケガ・体調不良時の対応や健康チェックを行う救急テント、豊島の皆さんが200人 分の昼食を用意してくれます(有料)

 ★全体集会「豊島住民と地域報道」
   「豊島の真実」を求め奔走した地元報道機関の報道の経過を検証。
   住民会議の広報スポークスマン:安岐正三さんとの対談やビデオ放映を交えながら「今、豊島から何を発信するのか」を探る。

  
       <40万トンの不法投棄現場の掘削場所>   

 
      <すっかりきれいになって藻場の回復した北海岸>

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  この「豊島はわたしたちの問題ネットワーク」通称「豊島ネット」(私もメンバー の一員です)は厚生大臣だった管さんが豊島を訪問した頃、そして、豊島公害調停 が「もつれた糸」状態だった頃に半分自発的に結成されたという香川県を中心とし た市民団体です。

 が、最近は「青息吐息」状態です。 ひとつは公害調停が成立して、直島での処理が始まったので豊島事件が終わったよ うに思われていること(会費すら集まらない。例会を開いても集まるメンバーは固 定してしまっている)、そして、もうひとつは島外の外野席から騒いでいると思わ れているのか、豊島の人たちが動いてくれないからです。

 地元の言葉で「せんない」といいますが、共通語だと「精がない」「やりがいがな い」ってところでしょうか。事務局会議を開くたびにため息とともに出てくる言葉 です。

 負のイメージとはいえ、「豊島」という名前はこれほど有名になったのだから、も っとポジティブな活動、環境やエネルギーに配慮した「環境の島」になってもらい たいけど、人材不足です。

 千数百人の人口、高齢化率40%の島、長年調停を戦っ てきた後の疲労感と脱力感があって、新たなパワーといっても難しい。 学生ボランティアでは限界があります。どっか豊島でバイオマスとか太陽光発電と かをやろうというベンチャー企業でもあらわれてくれないかな?と個人的には思 っています。(お金や人的パワーの面で数人でやるには限界がある。荷が重すぎる〜)

 でも、豊島のおばあちゃんやおじいちゃん、顔見知りに人たちに会うとまた来たいなぁと思うのも不思議な場所です。

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