研究会・講演会備忘録−印象に残ったひとこと−
No.12 中村敦夫講演会〜島から未来を考える〜 2002年9月4日
参議院議員の中村敦夫さんの講演会が小豆島で開催されました。中村敦夫議員は超党派の議員100人でつくる「公共事業チェック議員の会」会長だそうで、県が小豆島に計画する内海ダム事業の予定地を視察、午後推進・反対両派の住民の話を聞いた後、夜にこの講演会が開かれたものです。
中村敦夫議員のビジョンはNo.11の国際セミナー「環境と経済の両立にむけて」でも聞いていましたが、改めて1時間半にわたって日本の現状とビジョンを聞いて、日本ばかりか地球全体(=人類だけですが)が沈没するのかなって気がしました。
以下、印象に残った言葉集です。
・日本は輸出によって発展してきたが、地方を食わせられないので公共事業を続けている。
・土木工事は利益が出ない→利益が出ないと産業ではない。
・日本は成熟社会に入った←生きていくために必要なものは全てそろっている。
・日本は工業国家になるための資源がない。
・人間には限界がある。効率性のみを求める世界はもたない。
・20世紀は石油をめぐったエネルギー戦争だった。経済成長を競い合うなかで戦争は手段であった。
・飢餓で死ぬ人は戦争で死ぬ人より多い。
・根本的な経済のあり方をかえる必要がある。
・大量生産大量消費をやめる大きな転換が必要(欲望が無限であることをあおっている)。
・ある程度の競争は必要だが、人には器がある。
・日本は小国主義、シブイ社会をつくるべき。
・勤勉・誠実、職人としての日本人のよさがある。
・幸せはお金ではなく、人間関係にある。肯定的な人間関係に勝るものはない。
小豆島に来る前日は愛媛県の肱川に作る予定の山鳥坂ダムを視察されたそうです。私が子供の頃、肱川はきれいな川でした。子供会で遠足に行ったのを思い出します。今はアオコがいっぱいで鮎は全然とれなくなったそうです。
田中康夫知事だけではなく小泉首相も「脱ダム宣言」をしてもらいたいものです。箱モノつくりは限界でしょう。
でも、むやみに日本はダメと卑下するのではなく、日本の良さも見直さなくちゃと思います。