研究会・講演会備忘録−印象に残ったひとこと−

No.2  日本の未来を考える−環境を通じて− 中坊公平・瀬戸内寂聴
  瀬戸内オリーブ基金第3回講演会  −2001117日 ミューズホール−

  退路を断つ>

 この講演会の概要は20011114日付朝日新聞に全面版で載っています。

 中坊さんの講演は何度も聞きました。講演のたびに感極まって泣き声になられる。瀬戸内さんはものすごい生き方をされているのにあんなに明るく若々しい。80歳になって(ホントは79だといってましたが)、アメリカの爆撃に反対して断食をされている。このような世俗を超越して私心のない方々の言葉は一層重く心に響くのだと感じました。

 中坊さんも瀬戸内さんも、そしてあのニッサンのゴーンさんも共に退路を断つと言われているのは身につまされます。でも、一方で脚がたくさんある椅子は倒れにくいという考えもあります。

 瀬戸内さんの時代に家族を捨てて作家になった、弁護団長として責任ある立場にある、ニッサン再生の切り札として就任した、このような事情では退路を断って方法を模索する必要性があったのでしょう。ただただ尊敬するばかりです。小泉首相も退路を断って、持論を実行していただきたい。

 でも、「普通の人が普通に生活する、仕事もする」場合はたくさんの椅子があった方が気楽だし、世界が広がるし、可能性も広がると想います。田中康夫長野県知事も「しなやかに」といってますし、悲壮感のない方がいい場合も多いんじゃないでしょうか。

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