研究会・講演会備忘録−印象に残ったひとこと−

No.6  緊急報告 今、アフガニスタンでは・・・  中村哲講演会
         20011221日 香川県民ホール−

 <アフガンにも温暖化の影響>

 アフガン空爆で急に脚光を浴びたアフガニスタン。そこで1984年から現地医療活動をしているペシャワール会の中村哲医師はひっぱりだこです。国会の委員会に呼ばれたり、講演会にと東奔西走状態のようです。ぜひ話を聞きたいと思っていたので高松市で開かれた講演会に行ってきました。

 2000年夏アフガニスタンを含むユーラシア大陸の中央部は未曾有の大干ばつに見舞われたそうです。中村医師も医療をするよりまず水源確保と井戸掘りをしてたところに200110月空爆開始だったそうです。この干ばつも温暖化の影響だそうです。アルプスの氷河が溶け出しているというのはよく聞きましたが、当然それは中央アジアにも及んでいるわけです。

 アフガンの乾燥地帯では水源を夏に溶け出す氷雪に依存しています。ところが巨大な貯水槽である世界の屋根・カラコルム・ヒンズークシ山脈が涸渇しつつあります。環境難民という言葉も使われますが、アフガンに難民があふれている要因は内戦と干ばつによって農業ができなくなっている現状にあります。

 アフガニスタンの失業率はいったい何パーセントでしょうか?アフガンなどの中央アジアでは「カレーズ」と呼ばれる地下水路があります。医者井戸を掘る(中村哲(2001):石風社)に、その修復で干上がった田畑の緑が回復した事例も紹介されています。

 COP(締約国会議)などで「ああでもないこうでもない」という意見をいうNPOも多数あります。もちろん政策提言は大切です。一方で、このように実際に現地で活動しているNPOには頭が下がります。

 医者でもない、雑務ができるほど若くもない私に何ができるだろうと考えると、とりあえず寄付をすることかなってアフガンいのちの基金に寄付しました。「百聞は一見にしかず」アフガニスタンも大分、落ち着いてきたみたいなのでカイバル峠を越えて実際に見てみたいです。

アフガンいのちの基金 口座名義=ペシャワール会 郵便振替番号=01790-7-6559

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