消費者がかわらなきゃ!!
No.21 ゼロエミッションよりゼロコンサンプション
2000年に循環型社会形成推進基本法が制定されました。これは施策の方向性を示すプログラム法です。そのなかで、@リデュース、Aリユース、Bマテリアル・リサイクル、Cサーマル・リサイクル、そしてD適正処分という優先順位がつけられています。
リサイクルを促す法律には容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、建設リサイクル法、そして成立したばかりの自動車リサイクル法と種々の個別法ができています。
最優先すべきはリデュースです。リデュースを促す法律はあるんでしょうか?それともリデュースは単なる理念でしょうか?
調べてみると一応はあるみたいです。1991年に制定されたリサイクル法が名称も資源有効利用促進法と変更されました。
@事業者によるリサイクル対策の強化、A製品の省資源化、長寿命化等によるリデュース対策、B回収した製品からのリユース対策、を新たに講じています。
・リサイクルするとかえって高くなる。
・リサイクルしても売れない。
・埋め立て処分をするよりサーマルリサイクルをする方が経済的に合理的。
――これらの意見を聞いていると、各論としては正しい。でも、堂々巡りを続けているような気がします。
発生抑制(リデュース)が最優先なのに政策化しやすいリサイクルのことばかりに議論が集中しています。基本的にリデュースとリサイクルは両立できるのでしょうか。
めざすべきはゼロエミッションよりゼロコンサンプションだと思います。発生してしまった廃棄物をお金をかけて処理する、売れそうもないリサイクル製品をお金をかけてリサイクルする。このような処理も大事ですが、タイム・ラグはあっても廃棄物になりにくい製品へとかえていく経済社会にしなくっちゃ、と思います。
車で考えれば車を廃棄するときに使うエネルギーより車を利用・生産するときに使うエネルギーの方がずっと多いので車に依存しないような社会を作る方が先決でしょう。
いろんな製品も長く使えるモノを作る、修理してよい製品を長く使えるようにする方が大事でしょう。 服も、家電製品でも、エアコンも、新製品や流行に左右されなければ、ゆうに10年以上は使えます。家だって昔の家屋は100年以上住んでいたと思いますが、いまは住宅ローンを払い終わった頃には建て替えが必要なんて悲惨な状況です。
安い製品が出回っています。たとえば自転車など5000円の修理代を出すより、1万円の新製品を買った方がいいかなってところもあって実践するのは難しいのですが、それでもリデュースにこだわらなくちゃ、と思います。