消費者がかわらなきゃ!!

No.4  カーシェアリング〜移動手段としての車〜

 カーシェアリングは、それぞれがクルマを所有するのではなく、会費を払って会員になり、使いたいときに使うシステムです。クルマの所有・維持にかかる費用は2200024000/月。消費支出の7〜8%だそうです。税金を含めるともっとかかります。

 ベンツにこだわる人もいますし、ロールスロイスに乗ってステータスを得たい人もいるでしょうが、基本的にはクルマは移動の手段です。ないと不便ですが、所有に意味があるのではなく、その機能に意義があるはずです。これがカーシェアリングの精神です。

 都市部に住んでいると普段は公共交通機関を使って、必要なときは全てタクシーを使った方が断然安いです。カーシェアリングの実証実験も何ヵ所かで行われています。トヨタでは電気自動車を使ったカーシェアリングの実験を豊田市か京都市で行っていました。

 カーシェアリングのようなシステムは豊島のような閉鎖された島、公共交通機関がなく、かつ、クルマは必需品という場所でこそ必要だと思います。たまたまトヨタの環境部長さんだとかの偉い人と知り合いという方がいたので「豊島で実験はできませんか」と打診してもらったことがありますが、にべもなく断られました。

 費用がものすごくかかるそうです。初期の再生可能エネルギーみたいなものです。京都でやるより「負の遺産」のある、そして、「環境の学びの島」を前面に打ち出している豊島でこそやってもらいたかったのですが・・・。

 豊島はいま、事件の記録を残した記念館の建設や瀬戸内海にオリーブの木を100万本植えようというオリーブ基金の構想が動いています。もちろん、それらも大切ですが、あんなに一年中、太陽が降り注ぐ島です。太陽光発電で島の電気を賄い、ガソリン車をシャットアウトして燃料電池車でカーシェアリング。その燃料は太陽光で作られた水素を使って・・・なんて夢物語が実現されると、それこそ世界中の注目を浴びるかもしれません。

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