消費者がかわらなきゃ!!
No57 数百年、数千年の歴史のなかで 2004・7・7
<せめてもの気分転換、願いが叶いますように>
〜その1 歴史を感じさせる地元の話〜
今日は七夕。香川県琴平町の金比羅宮では「七夕蹴鞠」が行われたそうです。
「ありゃー、ありー」というかけ声で平安時代の装束をまとって優雅に伝統行事を披露 するなんてステキなことです。
いまも優雅な蹴鞠が残っているのは京都と金比羅宮だけだそうで・・。
一瞬、この暑さと浮き世のもめ事を忘れてしまいそうな雅やかな話題でした。
http://www.shikoku-np.co.jp/feature/kotohira/61/ (←写真があります)
http://www.rnc.co.jp/news/news.asp?nwnbr=2003070712 (←去年の記事ですが)
〜その2 もうひとつ歴史を感じさせる奈良の話〜
奈良・法輪寺の境内から、建物の屋根を飾る鴟尾(しび)の破片が出土して、これが 寺が保管している破損したしびの一部であることが分かったそうです。
「江戸時代初めの1645年の台風で白鳳時代の講堂が倒壊した際に欠けたものとみ られ、359年ぶりの「再会」となった」
なんて、織り姫と彦星より長いお別れだったのかな?
http://mytown.asahi.com/nara/news01.asp?kiji=3331
ワタシも日本文化に対する教養が浅いもので、先日、法隆寺展にいくまで「鴟尾(しび)」 なんて知りませんでした^^;)。
建物の屋根を飾るのが「しび」です。 このカーブが何とも言えず優雅ですよね。無知なくせにいっぺんに好きになりました。 http://www1.kcn.ne.jp/~horinji/gaiyou/kawara01.html (←法輪寺・鴟尾の説明です)
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どちらの話題も数百年のタイム・スパンで考えている。悠長な話ですね。
環境問題に関しても、世界中がこれほど長いスパンを前提に考えると解決策が見つかかもしれない。でも、現時点で生きている人は全員間違いなく死亡している将来のとですから、なかなか「将来世代のため」って発想で「現在の仕組み」を前提に 「現代世代」が合意することは難しいです。
それでも核燃料の後処理の管理は万年単位で必要みたいだし、温暖化問題では将来的 にCO2の大気中濃度を産業革命前レベルの2倍以内に抑えるためには2100年までに温 室効果ガス排出量を1990年レベルで半減させる必要があるというのが前提です。
すぐに結果を求めがちな、このせちがらい世の中で、くらくらっときそうなくらい気 の長い話ですね。でも、本当に大切なことはそのくらい先を考えて現時点で可能な着 地点を求めるべきなのかもしれません。
思えば、私たちの生活のルールを決めている「民法」だってローマ法の時代から綿々 とと続いているものです。
「中国5千年の歴史」(ラーメンのCMではありません)には及ばないけど、「民法 2千年の歴史」を私たちの民法も受け継いでいるのです。
日本史の教科書で習って民放関係で今も覚えている名前は「ボワソナード」だけです。
情けないことに、このようないいかげんな知識しかないもので(^^;)日本民法はフラン ス民法(=ナポレオン民法典)を範としてるのかと誤解していました。
実際は、「法典論争」なるものがあって、ボアソナード民法は施行されずに終わり、 結局ドイツ民法草案を手本として日本民法が制定されたそうです。1890年代のことです。
戦後、家族法が全面的に改正されましたが、財産法は基本的に明治時代に決めたその ままです。ですから、100年以上たった現在、世の中と合わない部分が出てきている (これまで何度か書いた公益法人制度などもその一つです)のも無理がないことです。
ただ、難しいのはこのような基本法は「変えるるべきもの」と「変えるべきでないもの」 の判断も難しいところがあることです。
テレビや雑誌でかしましく議論されている皇室制度ではないですが「長い歴史で培っ てきたもので大切にこれからも大切に守るべきもの、世の中の変化に合わせて変えて いくべきもの」の判断は人によって違うのですから。
なにかを変えようとするとき「現状の分析、これまでの歴史の分析、将来への対応」 などを総合的に比較衡量する必要があります。
「環境問題」も同じです。 「環境問題」によって細分化されていた学問が総合化されつつあるといわれています。 各方面の知識を寄せ集めないと解決できないほど総合的な対策が必要だからです。
「3人寄れば文殊の知恵」です。
「3万人寄れば釈迦の知恵」になるでしょうか。
小さなパワーでも寄せ集めていきたいものです。